米粉ニュース

屋外フードフェスタ開催

【掲載】 東大阪新聞
【掲載日】 2024年12月1日(日)

8大アレルゲン不使用 屋外フードフェスタ開催
花園中央公園噴水広場

 8大アレルゲンという言葉をご存じだろうか。消費者庁の公表資料によると、「重篤度・症例数の多い8品目(えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生)については、食品表示基準で表示が義務付けられている」。これら8品目の食物が8大アレルゲンとされる。

 11月10日、東大阪市松原南1の花園中央公園噴水広場で8大アレルゲン不使用の屋外フードフェスタが開催された。東大阪市・東大阪市教育委員会後援。当日は天気にも恵まれ、同日に高校ラグビーの府大会開催も重なり多くの人出で賑わった。本イベントは日本最大規模のアレルギーフレンドリーフードフェスタ。企業出店9社のほか、キッチンカー5台、食品提供16ブース、ワークショップ・手作り雑貨販売など合わせて合計42店舗による屋外イベントだ。関西一円に留まらず、広島や岩手からも出店者が噴水を取り囲むように軒を連ね。

 「ゆめを語ろうPRブース」では、協賛企業である。株式会社西村機械製作所の西村元樹社長(51)が、米粉の特徴について、実演を絡めながら分かりやすく説明。それぞれの出店者代表がグルテンフリーやアレルゲン不使用の商品作りへの思いを発信していた。記者も実際に「米粉うどん」を試食してみたが、小麦粉うどんに比べて「弾力がある」と感じた。店主に話を聞いてみると、実際には小麦粉うどんの方が、小麦に含まれるグルテンの成分により、うどんならではの「弾力・コシ」が出るという。弾力やコシについては小麦粉のうどんに分があるのだ。

 それでも小麦アレルギーにより小麦粉うどんが食べられない人向けに、小麦粉うどんに負けない米粉うどんを開発してきた、と店主は話してくれた。実際に食べても小麦粉うどんと比べて遜色のない味がしたので、米粉うどんの質が上がっているといえよう。その他でも、米粉のパンにドーナツ、クッキーにベーグル等、米粉を使った食材の店が「多かったが、原材料サツマイモ100%の「焼き芋」や、岩手の牧場が出店した「無添加ソーセージ」の店が大人気で、行列が絶えなかった。今、小学校のクラスでは30人に1〜2人が食物アレルギー患者だという。その子どもたちは皆と一緒の給食が食べられず、別メニューで対応しているそうだ。

 そんななか、箕面市では学校給食の「低アレルゲン献立」化を実施しており、多くの子どもが同じ給食を食べられる献立づくりを進めているという。東大阪市でも、「低アレルゲン献立の導入を」と動き出している人がいる。自身や家族が食物アレルギーでない限り、アレルギーに敏感になりにくいが、日々の食事で困っている人は確実にいる。その人たちも一緒にテーブルを囲み、同じ食事を楽しんで欲しい。そんな愛情の詰まったイベントだった。(根岸健太郎)

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