米粉ニュース

高校の実習でも好評 製粉機FPM 品質高まり生徒に自信

【掲載】 商経アドバイス
【掲載日】

2023年1月12日(木)

 

㈱西村機械製作所

㈱西村機械製作所(大阪府八尾市)の「フェアリーパウダーミル(FPM)」は、でき上がった米粉の品質の良さと、1時間当たり乾式製粉で5キロ、湿式で10キロという小回りの良さから、さまざまな場面で活用されている。コメ小売店、道の駅、農業法人など、自家製粉で米粉バウムクーヘンやケーキ、パンなどを作り、しっとり感が損なわれないなど評判だ。

宮崎県では、高鍋農業高校が実習で活用。マドレーヌやビスケットなどの洋菓子を学校のアンテナショップで販売している。催事イベントに出店することもあり、学校のPRだけでなく地域振興にも生きている。

同校では以前から米粉に着目。学校の実習田で栽培したコメを業者に委託して製粉化し、洋菓子に加工していた。しかし県の職員との懇談で同社のFPMを知り、導入したという。使い勝手については、米粉の品質の良さ、きめ細かさ、保水性の高さ、菓子の焼き上がりの生地のしっとり感、コメの甘味が引き立つ食味など、次々に利点を並べる。

洋菓子を食したお客さんや生徒、保護者からも「おいしい」「しっとりして味わい深い」など評判が良い。「お客さんから褒められて生徒たちのやり甲斐にもなっている。自信にもなっているようだ」(同校フードビジネス課)という。

FPM導入前後で、「お客さんからの評判が良いためか、作ったものへの愛情や責任感が増したよう。販売時にも〝大事に売っていこう″という姿勢が感じられる」(同)と、生徒たちの変化を挙げる。コメ以外の食材でも製粉化できるため、自分たちで次々に商品のアイデアをだし、積極的に取り組むようになったという。「これからは製麺にもチャレンジしたい」という。

西村機械の米粉は、超高速気流の中に原料米を投入し、コメ粒同士の衝突で粉砕する自己粉砕方式だ。デンプンの細胞を損なわないように、細胞壁を引きはがしながら細かい粒子と分離させる。粉砕熱によるデンプンへのダメージが少なく、高品質の米粉を作る。あらかじめ加水ドラムで原料米を浸漬し、よりダメージの少ない米粉を作ることもできる。使用水量も少なくて済む。

事業規模に合わせて、時間当たり100~200キロを製粉できる大規模な「スーパーパウダーミル(SPM)」と、小型のFPMを使い分けて効率的な経営を進めることができる。

SPMとFPMについては、同社が米粉普及のために開設したサイト(http://www.rice-flour.jp/)に詳細が載っている。

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