「機能性米粉の実用化へ」
【掲載紙】 | 日本食糧新聞 |
【掲載日】 |
2021年4月16日(金) |
機能性米粉の実用化へ
西村機械製作所は、米粉製粉機メーカーの立場で、コメの需要拡大や価値向上、6次産業の推進による農業や地域活性化に貢献している。健康にも着目し、玄米粉はもとより、原料に低糖質米を使った機能性米粉の実用化に向け、行政や研究機関と連携し、研究開発を進めている。
秋田県立大学との取組みでは、高タンパク米や低糖質米を使った米粉加工品の商品開発を進めている。一方、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)にも、同社製粉機が導入され、米粉に向く品種の開発に一役買っている。
また、北海道でコメ卸を中心に、幅広い食品事業を展開するSYOKUSANが、北海道米100%米粉のブランド化に取り組む中で、低糖質米を使った黒米バームクーヘンの人気が高まっている。
同社は、パンや洋菓子など新規用途米粉に向く、でんぷん損傷が少なく微細製粉が特徴の気流粉砕機「スーパーパウダーミル」が強みだが、研究室やコメ産地でも気軽に導入できる、卓上サイズの「フェアリーパウダーミル」=写真=を開発。多方面から引き合いが寄せられている。
中でも、地元産米をその場で製粉し、乾燥工程を経ず生米粉のまま加工したスイーツ類の人気が高まっており、バームクーヘン製造機械の不二商会と一緒に、バームクーヘンを切り口とした6次産業化ビジネスモデルを提案し、採用事例が増えている。