「小型の製粉機を投入へ」
【掲載紙】 | 食品産業新聞 |
【掲載日】 | 2017年1月30日(月) |
小型の製粉機を投入へ
≪α化米粉のサンプル提供も≫
粉体機器の開発・生産・販売を行う西村機械製作所。米粉の製粉機では「最近の売れ筋は小型のもの」とする。6次産業化に取り組む農家や農業法人、開発や研究を行うところからの引き合いがある。
同社は1時間当たりの製粉能力が30kgのスーパーパウダーミルを販売しているが、さらに小型のフェアリーパウダーミル(製粉能力10kg)が完成間近だ。
「ベーカリーで米粉を使用しているところの規模はさまざまあるが、1袋(30kg)もあれば一日に使用する分としては十分なところも多い。製粉機を導入したいが、能力が大き過ぎると感じているところのニーズを捉える」。
また、小型化により価格も抑える。フェアリーパウダーミルの販売価格は400万円前後を想定。農水省の補助事業を利用すれば200万円程度での導入も可能となる。「自社で米粉を製粉したいというニーズはある。小型化により導入しやすくすることで応えていきたい」。
通常、製粉機は一定以上の生産能力がある方が製品が安定する。同社では小型化しても製品が安定し、かつランニングコストを抑えられるよう改良に取り組む。
そのフェアリーパウダーミルは3月のフーデックスで展示予定。不二商会とともに出展し、西村機械製作所が米粉を作り、不二商会がその米粉でバームクーヘンを作る。両社は昨年の6次産業化EXPOでも共同出展した。
また、米粉の普及に向けてα化米粉のサンプル提供も実施している。米粉でパンを作る場合、グルテンを添加するか、その代わりにタピオカやばれいしょ澱粉を使用する。α化米粉を品質改良材として使用すると、100%米粉のパンの製造も可能になり、ベーカリーからの反応がある。精米を浸漬し、膨化させたものを製粉。粉は非常に多数の穴がある状態になり水分を捉える。食材のつなぎとしても利用用途が考えられる。