米粉ニュース

「6次産業化EXPOに超小型気流粉砕機出展」

【掲載紙】 米麦日報
【掲載日】 2016年10月14日(金)

◎6次産業化EXPOに超小型気流粉砕機出展=西村機械製作所

新提案「α化米粉」、パンの増粘剤などへの利用を提案

 ㈱西村機械製作所(大阪府八尾市、西村元樹社長)は、14日まで幕張メッセで行われている「第1回国際6次産業化EXPO」に出展している。同社ブースでは、気流粉砕機「スーパーパウダーミル」と「フェアリーパウダーミル」(写真)を展示しているほか、バウムクーヘン製造機械を手掛けている㈱不二商会(藤波哲也社長)と協力して、「米粉のバウムクーヘン」の実演や試食を実施。「アルファー(α)化米粉を使用した米粉パン」の試食も行っている。
 新型の超小型気流粉砕機「フェアリーパウダーミル」は、大阪府立大学と連携開発。幅100cm×奥行き50cm×高さ80cmと非常にコンパクトな新型機。米粉を利用する最終加工業者の中には、「米粉は1日10kg程度あれば充分」という声もあった。従来機の生産能力では高すぎるため、小型の新型機を開発。農家や研究機関、洋菓子店などへの普及を図る。また、海外拠点での使用も小型のため、空輸が比較的容易だ。メンテナンスやオーバーホールにも、実機を空輸することで対応できる。
西村社長は「生産者は勿論だが、洋菓子やパン屋、ラーメン屋などの最終加工業者が、地域の米を使って、自社店舗で米粉を作ることもできる。例えば、喫茶店でコーヒー豆を挽くように、店舗で米粉を作ることで、差別化を図ることができるのでは」とした。
 ㈱不二商会とは隣り合ったブースで出展。ブースの中間に米粉を使用したバームクーヘンを展示した。
 また、米粉の新提案「アルファ―化米粉」を紹介。グルテン代替の増粘剤として利用できることをPRした。生米を製粉するのではなく、パフライスにしてα化した米を製粉したもの。α化した米粉は加工品の増粘剤、保水材などとして利用可能。α化米粉を5%程度使用した米粉パンは従来品よりもしっとり仕上がる。また、米粉とα化米粉を1対1で使用したクッキーでは、米粉100%のものよりも明らかに割れにくく仕上がる。
 炊飯米をゲルやピューレ状にした加工品は既にパンなどの副原料に使用されている。ただ、使用までに原料米を、△炊飯→ゲル化・ピューレ化→冷凍→低温配送→解凍する必要があり、コスト面での改善が課題にある。α化米は原料米を、△パフ化→製粉→常温配送することで利用可能。コストはゲルやピューレよりも小さくなる見込みだ。
 同社は「α化米はミックス粉に向いている」する。シンプルなパン用ミックスであれば、原材料は「米、砂糖、塩」のみにすることも可能だ。
 西村社長は6次産業化EXPO出展について、「農家の方も多数来場するということで、超小型気流粉砕機を提案した。また、α化米粉を使用したいエンドユーザーとつながり、当社の製粉機納入先を紹介できればと考えている」とした。

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