【掲載紙】 | 日本食糧新聞 |
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【発行日】 | 2014年09月12日(金) |
【記事の内容】
特許「玄米粉製粉技術」で米粉普及
西村機械製作所は、湿式気流粉砕製法「スーパーパウダーミル」に強みを見せる米粉製粉機メーカー。玄米や発芽玄米など機能性米粉の製粉技術も確立し昨年7月、特許を取得した。同社では米粉の普及を願って、小麦粉と明確な差別化が図れる機能性に着目し、玄米粉製粉技術の開発を進める中で、高品質米粉食品の生産が可能な、でんぷん損傷度が少なく微細製粉が特徴の湿式気流粉砕技術を用い、しかも利便性を考慮して白米と同一ラインで製粉できる、この技術の開発に至った。
一方同社では、元来大型施設への納入が多かったが、農業6次産業化の流れの中で、最近は農家グループや大型農家の製粉機導入機運が高まっている。これを踏まえ、同シリーズに生産能力毎時30kgタイプをラインアップ。安価・省スペースながらも湿式気流粉砕のメリットを継承し、低コストでもおいしい米粉パン・スイーツ・麺が製造できるようになった。そこで、農業法人やJAに向けて、パンや麺など最終商品を提案しながら営業活動を推進している。
これは、せんべい、あられなど、従来米粉を購入していた事業所も同様で、小型になり導入しやすくなった米粉製粉機で自家製粉した米粉を活用し、地産地消など新たな切り口の商品開発ができることを啓発しながら、営業している。
最近、わが国の米粉製粉とその加工品製造技術は、タイやベトナムなど、元来米粉の食文化のある東南アジア諸国からも関心が高まっていることから、海外に向けたPR活動にも注力している。