米粉100%が食品に参入 「たいまつ食品」製粉工場稼働
【掲載紙】 | 日本食糧新聞 |
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【発行日】 | 2011年5月6(金) |
【記事の内容】
たいまつ食品は最近注目を集めている米粉ビジネスに新規参入し、新たなビジネスとしてパン・ケーキ向け、外食・食品メーカー向けに展開していく。
本社の近隣に米粉に製粉工場新設を進め、3月末に工場は完成した。東日本大震災の影響で、包装資材などの納期の遅れの影響もあり、5月(予定)に工場の披露を行う予定である。
同社の米粉は、新潟県産コシヒカリを100%使用したことと、湿式気流粉砕製粉法を採用したことが大きな特徴である。
気流粉砕機は、粉粒度は万能で、粉損傷度は少ない。他の製粉法式では、ピン式粉砕は粉粒度が粗い粉で粉損傷度は大きい。スタンプミルやロール式粉砕の粉粒度は比較的細かく粉損傷度は少ないが、これらに比べて気流粉砕製粉は優位性を持っている。
また、湿式製粉は乾式製粉粉に比べ、米粒に水分を含ませ粉砕工程へ進むため、粉砕時の熱損傷を軽減し、さらに、水分をいったん含ませているため米粒自体が粉砕されやすく、かつ品温上昇が少ない気流粉砕機を使用することで、乾式製粉は粗い粉ででんぷんの損傷が激しく粉の表面が尖っているなどの欠点を持つのに対し、湿式製粉はきめ細かい粉、でんぷん損傷が少ないなどの利点を持つ。
同社の米粉は、①アレルギーフリー(グルテンフリー)=小麦粉に含まれるアレルギー物質グルテンを使用しない②低カロリーでヘルシー=米粉パンは小麦粉に比べ含水量が多いため、重量当たりのカロリーが低く、小麦粉パンよりも低カロリー「ふっくら」「もちもち」に仕上がる。また、天ぷらや唐揚げに使うと、米粉は小麦粉に比べ油を吸いにくいので、さっぱり、サクサクとした触感で、低カロリーに仕上がる③ダマが出来にくい=小麦粉と異なり米粉はグルテンを含まないことから、ダマになりにくいので作業性が良く、シチュー・カレーなどのトロミ付けにも簡単に使用できる。-などの特徴を持つ。
商品規格は、市販品は①米粉100%品②米粉ミックス粉品の2タイプで、いずれも1袋300g、小売価248円。業務用は米粉100%品のみで1袋10kg、価格2300円。
同社は包装もち、鏡もち、加工米飯、デザートなどを製造販売しており、11年3月期は売上高69億8000万円。