「第40回食品産業技術功労賞」受賞
「湿式製粉技術で米粉の普及」
【受賞日】 | 2010年12月 |
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【主催者】 | 食品産業新聞社 |
<受賞理由・商品の紹介>
米の製粉ということでは、76年以上の歴史を持ち、いわゆるパンや麺など、新規用途の米粉製粉としては、開発当初から10年以上の歴史を持つ。現在、注目される新規用途の米粉は、同社とともに歩んできた歴史がある。10年以上前から、米粉パンの開発に携わり、当時は手弁当、ある意味ボランティアで開発を行い、長年の努力の結果“湿式”製粉に辿り着き、小麦粉にも負けない米粉パンが誕生した。今では、毎日のようにニュースがあり、どこでも見かけるようになった米粉パンだが、その品質は一律ではなく、上質な米粉パンを生み出した同社としては歯がゆい思いもあるが、「とにかくここまで来た。ある意味、これからが市場で本当に試される」とし、製粉技術の開発には余念がない。この9月には米処・新潟県南魚沼市の企業に、同社の“湿式”気流粉砕機「スーパーパウダーミル」を導入。これまで、菌の問題などで誰もなしえなかった玄米、発芽玄米の粉にも挑戦し「湿式製粉ならできる」と自信を持つ。
まさかこれほど注目を浴びて、このような賞をいただけるとは思ってもいなかった、この上ない喜びだ。新規用途の米粉を10年以上やっているが、ここにきての受賞は考えてもみなかった。技術を認めてもらったことは非常に嬉しい。当初は米からパンを作るなんてと揶揄する声があった。何でも最初は相手にされないが、それが逆にバネになった。当社が採用する湿式製粉は米を洗わないといけない。そうでないと本当に美味しいパンはできない。機械屋はハードを売るが、美味しいパンが出来て周知されるようになった。近い未来、きっと普及すると信じてきて良かった。当社とグリコ栄養食品工業、片山製粉、大阪農政事務所と、毎週土日に集まって色々な粉でパン作りに挑戦した。その時、参加した若手社員には最後まで徹底的にやってみろと言った。今では、講演するまでに育ち、大変な財産になっている。
挑戦からようやくここまで来て、今は第2ステージ。多くの業者が参入してきたからには当社はその次へ行こうと思う。そのため、導入先のお客様に受ける様々な指摘を改善できるよう新たな技術にトライしていきたい。大阪気質のフットワークの良さを活かして、米のすべてを粉として具現化できるよう、技術力を磨いていきたい。